はてなアイデア考察。

イデア株は「はてな工数」を基準にするのではなく、アイデアの実現価値で評価するべきだと思う。「はてながかけた工数」はユーザには何の価値もないのだし、そのようなものを評価基準に使っているから今のはてなアイデア潜在的なポテンシャルを発揮できていないんだよね。ユーザの立場にも立った価値基準にしたがってアイデアの株価が高くなるような仕組みにしないと。そして、今みたいに逆のフィードバックが利かないシステムでは健全な市場は形成されないと思う。はてな総選挙はそういう意味で、それらの要件をちゃんと満たすようになったよね。

あと、アイデア登録することのインセンティブが存在しないことが不満。投機のうまいユーザの発言力ばかり強くなってもしかたないじゃないですか。ここでいう投機のうまい、というのは、売り物になりそうな新規登録アイデアを一気に買い占めて市場で売りさばくか実装までまつこと。ゲーム戦略としては非常に正しいけど、新規登録アイデアを四六時中観察できる&アイポン大量所有者に有利な設計だよね。この辺は新規公開株についてIPOすることで解消する余地があると思う。

また、自分で登録したアイデア株を買い占めておけばいいのかというとそうじゃない。本当は他の株主になったユーザと話し合いながらアイデアを詰めていくのが理想的なはず。現状では当面実装されそうにないけど地味に必要に感じている人が多いようなアイデア、つまり1000株までなかなか達しないようなアイデアに多くの株主がいるという状況。

  • 株の発行元

あと今のアイデア株はなぜかはてなが株を発行してるんだよね。それは間違っていて本当はアイデア提案者が資本アイポンを積んで株式を発行するべきじゃないのかな。実装される=はてなによるそのアイデアの買収って感じで。それこそがアイデアを提案するインセンティブになると思う。

... はてなアイデア市場に基づいて具体案を検討中 ...

結構難しいね。必要な要素が複数あってその調整が..。

  • 機動性

はてなのこういう手作り感も悪くないんだけど、いい加減はてなも提供機能が多くなりすぎて機動性にすごく不満を感じることが多い。かといって、こういうのに対応することが直接収益につながるわけでもないから人手を追加するわけにもいかないだろうし、そういうことをする会社でもないと思っている。もっと、はてなの外にある無料のリソースを活用しまくる仕組みをつくらないとね。

その意味では次のエントリーで紹介している TopCoder はとても賢い。自分たちが使うコンポーネントをコンテストの課題として開発させているんだもの。ああいう会社を日本でつくってみたい。(でも俺はどう考えたって経営者じゃなくて技術者なんだよな〜)